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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2015年1月

2015年1月20日 (火)

植物のサバイバルと人々がめざめるのを助けるために、どのようにカファインは進化したのか(2)

ハーブ•アロマテラピーを学ぶ方のための海外ハーブ事情

第169回目の話題:植物のサバイバルと人々がめざめるのを助けるために、どのようにカファインは進化したのか(2)”です。前回の米国植物協議会  The American Botanical Council(通称「ABC」)の(ABC  HerbalEGram2014年9月号)のリンク記事の解説記事です。

http://cms.herbalgram.org/heg/volume11/September2014.html

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1.コーヒーノキについて

  コーヒーノキ(コーヒーの木)は、アカネ科コーヒーノキ属(コーヒー属、コフィア属)に属する植物の総称で、主に常緑灌木と小木40種ほどが、熱帯アジアやアフリカに分布しています。一般的には、栽培種(アラビカコーヒーノキとロブスタコーヒーノキなど)を指します。

  アラビカコーヒーノキ(学名:Coffea arabica)は、エチオピアのアムハル高原に起源をもつとされるコーヒーノキ属の1種です。ロブスタコーヒーノキやリベリカコーヒーノキとともに「コーヒー3原種」のひとつに数えられています。世界に流通しているコーヒーの中でも最もよく飲まれている品種であり、本種に次いで流通量第2位のロブスタコーヒーノキと合わせると世界全体のコーヒー流通量のおよそ99パーセントを占めるといわれています。

 アラビカコーヒーノキはエチオピア中部から西部の山岳地帯における標高1000メートルから2500メートルの雲霧林に自生しています。現在の栽培種は、大部分が17~18世紀にエチオピアで採取された少数の原木に祖先をもつと言われています。

  代表的な栽培品種としては、テイピカ(コロンビアの主力品種)、スマトラ、モカ、ブルー・マウンテン、コナ、ブルボン(ブラジル•サントス)などが知られています。

 コーヒーノキは常緑で光沢を帯びた葉を持ち、周年でジャスミンに似た香りの白い花をつけます。実は鮮やかな赤~紫または黄色で、種子からコーヒーの原料となるコーヒー豆が採れるため、商品作物として熱帯地方で大規模に栽培されるほか、観葉植物として鉢植えでも利用されています。

 果実は初めは緑色、熟すと濃赤色になります。成熟果実を採取して果肉を除き、種子の内皮、種皮を除いて焙煎し煮出したものを飲用します。主にカフェイン、ポリフェノール等を含み、10世紀頃からアラブ地方で薬用として用いられ、眠気覚まし等に利用されてきたといわれています。

コーヒーについては以前のブログ記事を参照のこと。

http://blog.sendai-herbaroma.com/2014/02/post-f16a.html

2.カフェイン

 カフェインは、アルカロイドの一種で、コーヒー類に含まれることからこの名があります。コーヒー、コーラ、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、栄養ドリンクなどに含まれています。また、一部の医薬品にも含まれています。なお、茶に含まれるカフェインはタンニンと結びつくためにその効果が抑制されることから、コーヒーのような興奮作用は弱く緩やかに作用するといわれています。 主な作用は覚醒作用、脳細動脈収縮作用、利尿作用などです。医薬品にも使われ、眠気、倦怠感に効果がありますが、副作用として不眠、めまいなどがあらわれることが知られています。

  主に無水カフェインとして、カフェインの作用である鎮痛補助目的が主で一般消費者向けの総合感冒薬にも多く用いられています。一部では偏頭痛や抗癌剤などでの利用も行なわれています。

3.植物にとってのカフェイン

 植物は、植物体内で様々な化学成分を合成しています。様々な植物化学成分は、記事にもあるとおり動物と違って動き回ることができない植物が、自分自身を守り子孫を繁栄させるために進化させたと考えられています。植物化学成分の役割としては以下のようなものがあります。 

•誘因効果:昆虫、鳥類を引き寄せる。

•忌避効果:菌、虫などを避けるため。

•生理活性物質:(ホルモンのような生体内情報伝達物質)

•単なる生理上の老廃物

• 汗のように芳香物質をよく蒸発させて自分を冷却し強い太陽の熱から身を守る働き。

• 他の植物との生存競争に勝つためその種子の発芽や生長をとめたり抑えたりする効果。(アレロパシー)

 

 記事にもある他の植物の成長を抑える作用をアレロパシーと呼びます。アレロパシー(英語: Allelopathy)とは、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称です。ローズマリーなどのハーブ類や、セイタカアワダチソウなどの帰化植物はこのアレロパシーを持つことが知られています。

 

                             記 阿部俊暢

 

参考資料

 

*  フリー百科事典ウイキペデイア 英語版、日本語版

 

*  牧野和漢薬草大図鑑

 

*  英国王立園芸協会 ハーブ大百科