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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2014年7月

2014年7月25日 (金)

なぜチョコレートが私達のためによいのか(2)

第153回目の話題:なぜチョコレートが私達のためによいのか(2)”です。前回の、米国植物協議会  The American Botanical Council(通称「ABC」)の(ABC  HerbalEGram2014年5月号)のリンク記事の解説です。

http://cms.herbalgram.org/heg/volume11/May2014.html

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フリー百科事典ウイキペデイアより

 

 チョコレートが健康によいという記事は、繰り返しマスメデイアをにぎわしますが、実際はその原料であるカカオ豆についての記載と混同されることが多くあります。今回はその原料植物であるカカオ(学名:Theobroma cacao)について解説します。

1.カカオとは

 カカオ(学名:Theobroma cacao)は、中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とするアオイ科カカオ属の常緑樹です。カカオノキ、ココアノキとも呼ばれています。カカオ属は20種類の常緑樹からなる属でアメリカの熱帯地方に分布しています。カカオ(学名:Theobroma cacao)は、中、南米の低地に分布しています。この種類の変わった点は幹、あるいは茎に直接花をつけることで、このような性質を「茎生花」といいます。

 カカオの樹は野生ではかなりの高さまで成長しますが、栽培された木は4-8mの高さです。かすかな香りを持つ幹や大きな枝から、淡いボタンの大きさの5枚の花弁の花の房をつけます。大きい、独特の果実のさや(カカオポッド)が幹と下の枝から直接張り出し、それらは5 - 6ヶ月で成熟し、楕円形で明るい赤や黄色になります。 実のさやは平均おおよそ長さ20cm程度であり、通常淡い白肉に囲まれた30-40個のアーモンドサイズの種(我々がカカオ豆として知っているもの)を含みます。カカオは、今や世界中のほぼすべての熱帯地域で栽培されています。

2.カカオ栽培の歴史

 カカオの起源については専門家の間で論争がありますが、遅くとも、紀元前1000年ごろユカタン半島からグアテマラの太平洋沿岸に栄えたマヤ文明で、カカオの木は栽培されたと考えられています。マヤ人はとても高くカカオを評価し、彼らは通貨としてカカオ豆を使用し、税金を支払ったといわれています。アステカを征服したエルナン·コルテスが1528年に新世界からスペインに戻ったとき、彼はカカオの木の果実の種子から作られて広く消費されている食品についてヨーロッパに紹介しました。その人気と価値は、非常にスペイン人の興味をそそり、その後17世紀にはココア飲料が流行し、栽培が拡大しました。19世紀になると、固形チョコレートの製法が確立され、現代にいたっています。

 3.カカオの成分と効果                               カカオには非常に多くの成分が含まれており、様々な健康への効果が知られています。これらのうち、最も包括的に研究されているものはメチルキサンチンです。 カカオの2つのメチルキサンチンはカフェインとテオブロミンです。カフェインと同様に、テオブロミンは、中枢神経系の興奮剤ですがかなり弱く、しかし、テオブロミンは強力な心臓刺激、そしてより効力のある利尿薬です。

 また、カカオには、赤ワイン、お茶、などの多くの植物性食品で見つかった保護化学物質の仲間の抗酸化ポリフェノールが豊富です。抗酸化ポリフェノールは心臓血管系の健康に及ぼす有益な効果のために科学的な調査の対象となっています。ポリフェノールは、伝えられるところによれば二つの方法で心臓を保護します。 まず、それらは、低密度リポタンパク質(LDL)、またはいわゆる '悪玉コレステロール "の酸化を減らすのに役立ちます。LDLの酸化は、特に冠動脈疾患、心臓発作や脳卒中の促進の重要な要因と考えられています。 さらに、ポリフェノールは血小板凝集を阻害します。

  カカオに少量含まれる化学物質のPEA、またはフェネチルアミンは、神経系を刺激し、エンドルフィンとして知ら楽しいアヘンのような化合物の放出の引き金をひきます。 また、直接性的興奮と喜びに関連付けられている神経化学物質の、ドーパミンの活性を増強します。 さらにいわゆる快い脳内化学物質のセロトニンの脳内のレベルを増加させることで幸福感を向上させます。

4.カカオの利用

 英国王立園芸協会のハーブ大百科には以下のように記載されています。

<利用部位>実、種子、脂肪、バター

<特徴>苦い興奮、利尿性のハーブで、血圧降下、冠動脈拡張作用がある。ココア粉とバターは栄養価が高く、後者には痛んだ皮膚の慰撫、軟化作用がある。

<利用法>これ自体を食べるほか、猟鳥獣料理、ソース、ミルクドリンクの香味料にも使用される。

<薬用>扁桃腺炎、高血圧にココア粉を内服する。外用薬として、肌あれ、火傷にココアバターが有効である。過敏性超症候群の患者に内服させてはならない。チョコレートはアレルギー、扁桃痛を起こすことがある。

<実用>チョコレートはリキュールの香味料に使用される。ココアバターは化粧品、スキンクリーム、座薬の主成分になる。ココアを加工するさいの副産物として肥料、飼料、燃料(殻)、ゼリー、アルコール、ヴィネガー(果肉)が採れる。

                                                                                                    記、 阿部俊暢

 

参考資料

*メデイスンハンター.com

*英国王立園芸協会 ハーブ大百科