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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2014年5月29日 (木)

オレガノオイル:ピザハーブは冬の嘔吐症を防ぐことができる?(2)

ハーブ•アロマテラピーを学ぶ方のための海外ハーブ事情

第147回目の話題:“オレガノオイル:ピザハーブは冬の嘔吐症を防ぐことができる?(2)”です。前回の米国植物協議会  The American Botanical Council(通称「ABC」)の(ABC  HerbalEGram2014年3月号)のリンク記事の解説です。

http://cms.herbalgram.org/heg/volume11/March2014.html

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キューガーデンのWebページより

http://www.kew.org/science-conservation/plants-fungi/origanum-vulgare-oregano

 今回は前回の記事のピザハーブ“オレガノ”とその成分の“カルバクロール”の解説です。

 1.オレガノ (Origanum vulgare)

 オレガノ (Origanum vulgare) はシソ科の、ハナハッカ(Origanum)属の多年草です。ヨーロッパの地中海沿岸地方が原産で、香辛料としておなじみです。和名はハナハッカ(花薄荷)、属名のOriganumはギリシャ語で「山の喜び」を意味します。

 大半は地中海気候で育ち、米国北東部にも自生しています。高さは60cmから90cmの高さになります。茎は柔らかく枝分かれしていてかつ毛深く、葉は概ね卵形で、表面が滑らかなものと毛が生えたものに分かれまsy。夏から秋にかけて、白、赤紫色の花を咲かせます。

 オレガノ(Origanum vulgare)の葉は、ほろ苦い清涼感があり、生もしくは乾燥させて香辛料として使われます。トマトやチーズと相性が良く、主にイタリア料理、メキシコ料理などで使われます。ピザスパイスと呼ばれるものの多くはオレガノが主成分です。

 英国王立園芸協会のハーブ大百科には以下のように記載されています。

<特徴>刺激的な芳香、殺菌、加温性のハーブで、鎮痙、発汗促進、消化管機能保持作用があり、子宮を刺激し、穏やかな去痰作用がある。

利用法

<料理用>

イタリア、ギリシャ、メキシコ料理に欠かせないハーブで、生よりも乾燥させたものをチリ、ニンニク、タマネギ、トマト、ワインなどをいれ、香味をきかせたものに使用することが多い。葉と花のついた枝は茶になる。

<薬用>

風邪、インフルエンザ、軽い熱性疾患、ガス、月経痛の内服する。外用薬として気管支炎、喘息、関節炎、筋肉痛に有効。オイルはアロマテラピーで同様の症状に使用され、またシラミ駆除にも利用される。皮膚がかぶれることがある。

<実用>

オイルは食品加工の香味料、衛生用品、男性用香水に使われる。

 

2.ハナハッカ(Origanum)属の植物

 多年草と亜灌木36種がヨーロッパ全土に分布し、南ヨーロッパ、クレタ島、北アフリカでさまざまな種がみられます。約20種は、魅力的な芳香性の葉と、紫がかったピンクから白色の花のために観賞用に栽培されています。

 ハナハッカ属の植物は主として料理用ハーブですが、フラボノイドと揮発性オイル、特にカルバクロール、チモールを豊富に含み薬用効果も期待されています。その他よく知られているこの属の植物には、マジョラム(Origanum majyorana)があります。

 3.安全性

メデイカルハーブ安全性ハンドブックでは、クラス1(適切な使用において安全)に分類されています。その他安全性についての資料は見つけることができませんでした。おおむね、料理用ハーブとして使用されているため、この用途に関しては安全であると考えられていると思われます。

4.カルバクロール

 カルバクロール、またはシモフェノール、 C6H3CH3 ( OH ) ( C 3 H 7 )は、モノテルペノイドフェノールに分類されます。この成分は、オレガノの辛味のある、暖かい臭いを特徴づける成分として知られています。その他、カルバクロールは、タイム油、 ペッパーワート、ワイルドベルガモットから得られたオイルに存在しています。また、テキーラの中にも見ることができます。

 カルバクロールは、Escherichia coli(大腸菌)やBacillus cereus.(セレウス菌)などのいくつかの細菌株の増殖を阻害することが知られおり、その抗菌特性の理由は、細菌膜の破壊であると考えられています。その心地よい味と香りとともにその低い毒性は、カルバクロールが菌の汚染を防ぐための食品添加物としての利用されることを示逡しています。

 ラットでの試験では、カルバクロールはすぐに消化吸収され、排泄されることが知られています。主な代謝経路は、硫酸及びグルクロン酸とフェノール基のエステル化であり、 24時間後には、カルバクロールまたはその代謝物はごく少量だけが尿中に見られるようになり、1日以内でのほぼ完全に排泄されるとされています。

 このことが、カルバクロールの安全性と関連しているのかもしれません。

                            

                             記 阿部俊暢

 参考資料

*  フリー百科事典ウイキペデイア 英語版、日本語版

*  牧野和漢薬草大図鑑

*  英国王立園芸協会 ハーブ大百科

*  メデイカルハーブ安全性ハンドブック

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