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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2012年12月

2012年12月28日 (金)

植物ベースの防虫剤が、合成処方への代替手段を提供(3)

ハーブ•アロマテラピーを学ぶ方のための海外ハーブ事情
第43回目の話題:“植物ベースの防虫剤が、合成処方への代替手段を提供(3)
”です。米国植物協議会  The American Botanical Council(通称「ABC」)の(ABC  HerbalEGram2012年10月号)の記事の解説です。
 
前号より続く。
392pxcorymbia_citriodora
Summary
Description 
English: Lemon-scented Gum (Corymbia citriodora) in the Botanic Garden Zoo (Also called Wagga Zoo) at the Wagga Wagga Botanic Gardens.
Date 7 December 2008
Source Own work
Author Bidgee
1.レモンユーカリとは
レモンユーカリ:Eucalyptus citriodora(Corymbia citriodora)は、オーストラリアに自生するユーカリ属の高木です。
 ユーカリ(Eucalyptus)属は、オーストラリアに自生する常緑の芳香性の高木、低木で、約500種類が知られています。世界で最も成長の早い木として知られ、多くは材木として、また美しい葉と樹皮の模様のために観賞用としても栽培されています。コアラの食べ物としても有名です。
 オーストラリア先住民族(アボリジニ)は傷を癒すのに葉を利用しました。
数種のユーカリ属の植物(代表種:Eucalyptusglolus) の葉から取れる精油は殺菌作用や抗炎症作用、鎮痛・鎮静作用があるとされ、現在ではアロマテラピーなどに利用される人気の精油です。レモンユーカリ(Eucalyptus citriodor)
の葉から取れる精油もまたアロマテラピーで利用されています。レモンユーカリの詳細については、日本での文献を見つけることができませんでしたので、フリー百科事典ウイキペデイア英語版の記述を意訳抜粋して以下にあげておきます。
*Corymbia citriodora:ウィキペディアフリー百科事典(英語版)より
 Corymbia citriodoraは、高さ35メートル(ただし、時にはより高くなる)の高さになる高木で、 オーストラリア北東部の温帯から熱帯地域に生育する 。 また、 レモンの香りのガム 、 青い斑点のあるガム 、 レモンユーカリ、またeucalyptus citriodoraとして知られている。
 Corymbia citriodoraは 、滑らかな淡い、均一またはわずかにまだらがある樹皮をもち 、夏に、強いレモンの香りのする、白から赤銅色の、際立ってわずかの葉のついた花冠を付ける 。 梨状のつぼみが、葉と枝の接合部分に形成される3つのクラスタの中につくられ、一方、 果物は (カプセル)はつぼの形をしている。 樹皮は、多くの場合、粉上に薄くカールした薄片が脱落して流、多木の高さの全体に滑らかである。
 軽く、わずかに酸性のローム質の土壌を好み、乾燥した硬葉樹林および起伏に富んだ森林地帯に生育する。Corymbia citriodoraは、lignotuberを持つ。 開花は 1月、4月、5月、6月、7月、8月、10月、12月に記録されている。
C. citriodora植物は、西オーストラリア州のマンダリン近くのダーリング山地で帰化しており、でニューサウスウェールズ州とビクトリア州の郊外に植えられている 。
 パースのキングス·パークでは、この種が何年も前に植えられた、有名な美しい大通りがあるが、それは同様に深刻な雑草となって広がっている。Corymbia citriodoraは、構造用木材の需要と蜂蜜の生産のために、重要な森林の樹木である。 また、オーストラリアや海外の両方で園芸用で人気がある。 名前のCorymbia citriodoraは、 レモンの香を意味するラテン語のcitriodorusからきている。
 レモンの香りの樹脂の精油は、主に、シトロネラール (80%)よりなり  、大部分はブラジルや中国で生産される 。一方、レモンユーカリの木からの精製されていないオイルは香水で使用され 、この油の精製されたフォームは防虫剤で使用される。 精製油のシトロネラールの成分は、ユーカリの葉の熟成により自然に発生するプロセスにより、cis-及びtrans-異性体のp-メンタン-3,8 -ジオール (PMD)に変化する。 基本的なcorymbia citriodoraに関する成分を含んだこの精製されたオイルは、国または大陸によって様々なその一般名ではなく、その登録された商品名"Citriodiol"によって広くしられている。 "レモンユーカリ油"または "OLE(USE)";; "PMDが豊富な植物油"または "PMDRBO"(欧州)“: " PMDまたはレモンユーカリの化合物関連のオイル"(カナダ);レモンユーカリの抽出物(オーストラリア)。
 純粋なPMDは、シトロネラールから商用製品のために合成されている。
2.PMDとは
 PMD(p-メンタン-3,8 -ジオール)は、一般に日本で販売されているレモンユーカリの精油とは違い、レモンユーカリより抽出、精製されてできた成分です。天然の防虫剤として利用されているようですが、日本での使用については、ネット上での検索では該当する資料を見つけることができませんでした。こちらも、ウイキペデイア(英語版)の記述を添付しておきます。
*p-メンタン-3,8 -ジオール:ウィキペディアフリー百科事典(英語版)より
 パラ -メンタン-3,8 -ジオールまたは、PMD、Menthoglycolとして知られる、p-メンタン-3,8 -ジオールは、昆虫忌避剤に使用される有効成分である 。 それはメントールに似た臭いがし、冷却する感覚を持っている。 8つの利用可能なPMDの異性体が存在し、 その正確な組成はほとんど明示されておらず、一般的に複雑な混合物であると想定されている。
 PMDは、Eucalyptus citriodoraの葉の精油より少量発見された。この樹は、オーストラリア原産であるが、現在、世界中の多くの暖かい場所で栽培されている。
 防虫剤で使用するためにPMDの含有量を増加させるように精製されたE. citriodoraオイルは、 レモンユーカリ油 (OLE)として、または商品名シトリオドラとして、米国ではよく知られている。 いくつかの商用PMDの製品は、E. citriodoraオイルではなく、合成のシトロネラールから作られている。 純粋なPMDは、蚊を撃退することにおいて、OLEの形での天然由来のPMDよりより有効ではないことが証明されている。
 精製されたOLEは約64%のPMD( シス及びトランスの異性 p-メンタン-3,8 -ジオール混合物が含まれる)を含む。 OLEは、殺生物性製品指令(BPD)98/8/EC(現在BPR規則(EU)528/212)のもとで、その一般名"PMDリッチ植物油"として通知されており、英国での健康と安全エグゼクティブと共に、登録プロセスが進められている。 また、カナダの有害生物管理規制庁 が、"PMDとレモンユーカリの化合物関連オイル"の一般名の下に登録をもとめている。
 
3.デイートとは?
 
 記事での比較で上げられているデイートとは、現在もっとも使用されている。防虫剤です。日本で手に入る一般の防虫剤にもほとんど配合されています。
デイート(DFFT)は第二次世界大戦中にジャングル戦の経験に基づきアメリカ陸軍で開発された化合物です。特にダニや蚊に対する防御手段として高い有効性を示すため、現在ほとんどの虫除けスプレーなどで主成分として使用されています。忌避効果のメカニズムはよくわかっていませんが、最も効果的で長持ちする忌避剤として使用されています。人体に対する危険性も少ないというのが一般的な評価ですが、ただし人によってはアレルギーや肌荒れを起こすことがあり、動物実験では神経毒性が見られるとの報告もあります。
                      記 阿部俊暢