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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2012年9月

2012年9月27日 (木)

便秘に人気の健康サプリ?木立アロエ(1)

ハーブ•アロマテラピーを学ぶ方のための ハーブサプリ講座
第3回目の話題: “木立アロエ”
ネット通販で販売されている人気のサプリメントを取り上げ解説していきます。今回はケンコーコムで全体のハーブサプリ部門8月の第3位にランクされている“木立アロエ”です。
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今回取り寄せて試飲したのは四万十キダチアロエ100%AlOE NATURAL EXTRACT500ml(ヤクルト)です。健康食品としての扱いとなりますので、パッケージには効能や成分の記載はありません。
栄養成分表示として、キダチアロエエキス20ml(キダチアロエ生葉換算30g)
アロエニン30mgと記載されていました。飲み方は1日当り20ml〜40mlを目安に、そのまままたは水で薄めてお召し上がりくださいと書いてありましたので、水で5倍程度に薄めて飲んでみましたが、非常に苦くあまりおいしいとはいえませんでした。
 アロエは観賞用植物としても身近な植物であり、食品や医薬品、化粧品としても広く利用されています。ネット状にも様々な利用法が紹介されています。ただしアロエは種類も多く、欧米で「便通作用がある」「傷の治癒促進作用がある」として使用されているのはケープアロエとアロエベラです。又、妊娠中や小児の使用については注意が必要との記述もあるので、使用には注意が必要です。キダチアロエにてついては、古くから俗に「医者いらず」と呼ばれており、民間薬として親しまれています。
 
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1.アロエとは
 アロエ(蘭: Aloë)はユリ科アロエ属の多肉植物の総称です。
南アフリカ、アラビア、西アフリカのセネガル沖の島々を原産地とするアロエ属は非耐寒性の常緑の多年草と低木、蔓性のもの約325種が知られています。アロエの大きさは様々ですが、いずれも分厚い、黄緑か紋様のついた刺々した葉と、派手な花が穂状花序に咲きます。温暖な地域には庭で大きく育つ種もあります。一般にはケープアロエ、アロエベラ、キダチアロエがよく知られています。
・アロエベラ
学名:Aloe vera
 欧米由来で葉が大きく厚い種類で、アロエエキスとして欧米の自然化粧品に配合されているのはこの種類です。葉肉のゼリー状の部分はヨーグルトなどの食品にも利用されています。日本では昭和60年代に、健康飲料水がアメリカから輸入され、1993年頃に国内食品メーカーによるアロエヨーグルトが大きなブームとなりました。
 A.vera(アロエベラ:バルバトスアロエ)は南アフリカと北アフリカを原産地とします。アロエ•ベラは古代エジプトの壁画に見られ、カタルの治療に使われていました。また防腐保存成分を含み“ユダヤの埋葬週間により”(ヨハネによる福音書、19章39〜40)キリストの遺体はミルラとアロエをしみこませた亜麻布に包まれました。古代ギリシャでの記録はBC4世紀にさかのぼります。中国地方ではやや遅く11世紀になって初めてその名がみられます。ヨーロッパに伝えられたのは10世紀で、アングロサクソンの処方書にのっています。
・ケープアロエ 
学名:Aloe  ferox
日本薬局方で規定された緩下成分の多い種類です。便秘薬として利用されています。日本薬局方に基原植物として収載されているアロエは、アロエフェロックス (A. ferox、ケープアロエともいう)及び、これとアロエアフリカーナ (A. africana)、 またはアロエスピカータ (A. spicata) との雑種と定められています。これらの葉の汁を濃縮乾燥させたものが、日本薬局方でいう「アロエ」です。生薬名を、アロエ(蘆薈)といい瀉下薬として使用されます。主成分はアントロン配糖体のBaraloinです。
・キダチアロエ
学名:Aloe arborescens
 我が国では、庭先でもよく見る種類です。俗に「アロエ」、「医者いらず」ともいわれています。「自然治癒力を向上させる」、「血糖値を低下させる」、「整腸作用がある」などといわれていますが、この有効性についてはまだ、確とした信頼できるデータは存在していないようです。南アフリカ原産で、多肉質の葉で、表皮は厚く、鋸歯があってとげ状に尖ります。日本国内でも鑑賞および薬用の目的で古くから栽培され、葉肉またはすりおろした生の葉を、民間薬として、火傷、創傷、虫さされに外用します。市場では、お茶、キャンデイ、めん類、の増粘(多糖体)剤、食用苦味剤などとして利用されています。健康食品市場では、ジュース類や乾燥粉末を他の健康食品素材と混合して、打錠したものが多く見受けられます。
2.アロエ使用の歴史
 アロエは数千年庭わたって医学的に重要な役割を果たしてきました。 エジプト、アッシリア、地中海の人々は、エジプトで乾燥させた乳液(葉の内側の細胞から)とジェルを使用しました。 エジプトでは、アロエは"不滅の植物"と呼ばれ、ファラオの葬式で、供え物として捧げられ、エジプトの女王、ネフェルティティとクレオパトラのバスにも使用されました。 ローマの学者プリニウスによれば、植物はまた、防腐のために使用されてきました。 1世紀のギリシャの医師ディオスコリデスは、傷やびらんをなだめるためにアロエを使用しています。 10世紀には、アロエは英国で使用され、17世紀の記録の中に、東インド会社が頻繁にソコトラ島の王からアロエ購入したことが描かれています。 今日、エジプト人はまだ、その居住者の長く実りある生活を提供するために、新しい家のドアの上に、アロエ植物をかけます。 中国、メキシコ、西インド諸島では、アロエはさまざまな用途のための家庭療法薬となっています。
 外用として、アロエジェルは皮膚の炎症の軽減を含むさまざまな方法で使用されています。化粧品では、ジェルは、保湿剤、洗剤、シャンプー、日焼けローション、日焼けの治療に添加されています。
  *ABC(米国植物評議会)Web より
3.使用についての現代の研究:
 アロエの研究は、実用的な、種々薬用用途で続けられています。 2003年のある研究では、職業的な暴露に関連した乾燥肌の治療のためのアロエベラジェルの手袋の使用を評価しています。現在の研究は、抗炎症効果の可能性に関するアロエジェルの外部用途、アレルギーのための鼻の中への使用、歯科治療の合併症の結果としての痛みを伴う歯槽骨炎治療で行われています。アロエの外部利用に関する他の研究では、火傷の治療や局所抗菌剤としてのゲルの使用の可能性のためのアロエジェルの適用が含まれています。
【日本での使用の現状】【安全性】については次回解説いたします。     記 阿部俊暢
参考資料
*英国王立園芸協会 ハーブ大百科(誠文堂新光社)
*最新薬用植物学(廣川書店)
*牧野和漢薬草大図鑑(北隆館)
*メデイカルハーブ安全性ハンドブック(メデイカルハーブ広報センター)
*健康食品データベース(第一出版:独立行政法人国立健康•栄養研究所監訳)
*健康食品のQ&A集(日本健康•栄養食品協会編)
*独立行政法人国立健康•栄養研究所Web 健康食品」の安全性•有効性情報
*ABC(米国植物評議会)Web (ABC成分)