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阿部俊暢

宮城県仙台市出身。定禅寺通りのけやき並木と同じ1958年生まれ。2003年阿部代表とともに定禅寺ハーブギャラリーを開業。夢は世界中のハーブを集めたハーブ農場の開設。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。

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2012年9月

2012年9月30日 (日)

便秘に人気の健康サプリ?木立アロエ(2)

第4回目の話題: “木立アロエ(2)”
ネット通販で販売されている人気のサプリメントを取り上げ解説していきます。今回はケンコーコムで全体のハーブサプリ部門8月の第3位にランクされている“木立アロエ”です。前回に引き続いてお送りします。
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4.日本での使用の現状
 アロエは種類がたくさんおりますが、先にも述べたように、日本では一般的にはケープアロエ、アロエベラ、キダチアロエがよく知られており、使用されています。
 そのうち、ケープアロエは医薬品の生薬成分として使用されています。貝原益軒の「大和本草」にも“蘆薈”として紹介されおり、『日本薬局方』第一版(1886年)から現在(2008年)までアロエ、アロエ末が記載されています。
 医薬品とは異なるアロエとしては、キダチアロエとアロエベラが知られており、食品としては、キダチアロエは、全葉の絞汁液(今回の商品)または乾燥葉が、アロエベラ、ケープアロエは葉肉のみが使用されています。アロエヨーグルトに食材として使用されているのはアロエベラです。化粧品の成分としては、化粧水、ジェル、クリーム、ローション、など様々な商品に配合されています。アマゾン.comのショッピングサイトのヘルス&ビューテイー分類では2094件、食品&飲料では、192件商品が登録されていました。健康商品の通販サイトのケンコー.comでは1991件登録されていました。
 日本では、ケープアロエは便秘に関連する生薬成分として、アロエベラは食品としてはアロエヨーグルトやアロエ水で、ジェルやクリームとして化粧品で、キダチアロエはジュースや乾燥粉末として健康食品やサプリメントなどに利用されているようです。
 
 
5.安全性
 アメリカでは、もっぱら外用のためのアロエゲルと内服用のアロエ液汁に大別されているようです。
 メデイカルハーブ安全性ハンドブックには、Aloe属の植物は、Aloe ferox Mill,Aloe oerryi Baker,Aloe vera Lの3種が記載されています。
 葉から得た粘液性のゲルについては“内用がクラス1、外用が2d:—開腹後または帝王切開後の傷の治療が遅れることがある” です。
 生薬のロカイ(内鞘の葉を乾燥させた液剤)については、“クラス2d:—腸閉塞や原因不明の腹痛には禁忌。また炎症を伴ういかなる腸の症状•状態(虫垂炎、大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群など)にも禁忌。痔疾、腎臓障害に、月経中には禁忌。12歳以下の小児、8-10日間を超える使用も禁忌。”
と記載されています。外用での使用のアロエゲルによりも、生薬成分でもあるアロエ液汁に対して、より厳しい内容となっています。
日本の独立行政法人国立健康•栄養研究所Web 健康食品」の安全性•有効性情報には、アロエベラ•ケープアロエとコダチアロエの2項目が記載されています。アメリカのようなゲルと液汁の区別はなく、どちらも
『妊娠時、月経時、授乳中には使用しないこと。8~10日間を超える期間の使用、12歳以下の小児、腸閉塞や原因不明の腹痛、炎症を伴ういかなる腸の症状・状態 (虫垂炎、大腸炎、クローン病、過敏性大腸症候群など) 、痔疾、腎臓障害にも使用禁忌。』
と記載されています。
一方、日本健康•栄養食品協会の健康食品のQ&A集によれば、キダチアロエについての注意書きはあくまで医薬品の生薬成分としての過剰摂取に対しての警告であり、健康食品についてはこれまで健康被害の報告はないと記載されています。
近年は健康食品と薬品との相互作用が問題となってきています。今後、医薬品、健康食品双方の垣根を取り払った総合的な安全情報が必要と思われます。
 
                             記 阿部俊暢
参考資料
*英国王立園芸協会 ハーブ大百科(誠文堂新光社)
*最新薬用植物学(廣川書店)
*牧野和漢薬草大図鑑(北隆館)
*メデイカルハーブ安全性ハンドブック(メデイカルハーブ広報センター)
*健康食品データベース(第一出版:独立行政法人国立健康•栄養研究所監訳)
*健康食品のQ&A集(日本健康•栄養食品協会編)
*独立行政法人国立健康•栄養研究所Web 健康食品」の安全性•有効性情報
*ABC(米国植物評議会)Web (ABC成分)